4月の日本美術サウンドアーカイヴ

次の日曜から南青山Art & Space ここからにて「日本美術サウンドアーカイヴ──和田守弘《認識に於ける方法序説 No.l SELF・MUSICAL》1973年」を開催します。


和田守弘《認識に於ける方法序説 No.l SELF・MUSICAL》
テープレコーダー 5台、スピーカー4台、Tシャツ 15枚、黒板 1枚他 田村画廊 1973年

「SELF・MUSICAL」という副題が印象的な、オープンリールデッキでエンドレステープを流す作品です。和田さんが吹きこんだ当時の録音がそのまま残されていました。音を重ねるとはどういうことか、を美術の視点から探っている作品…と言えるかもしれません。

今回も展示にくわえて、カセットエディションの発売を予定しています。こちらは電話をつかう作品です。また会場ではEdition OMEGA POINTと日本美術サウンドアーカイヴが共同制作したLP「Great White Light」も販売します。このLPについては追って詳細を報告します。

OMEGA POINTのページはこちら http://omega-point.shop-pro.jp/?pid=129963744


今回で日本美術サウンドアーカイヴの再制作・再上演企画はいったん休止となります。そこで、初日のトークイベントでは和田守弘さんの作品紹介とともに、畠中実さんとこれまでの企画をふりかえる予定です。

展示の詳細はこちら  https://tomotarokaneko.com/projects/jasa/selfmusical/
トークの予約はこちらから https://cococara-minamiaoyama.jimdo.com/日本美術サウンドアーカイヴ特設ページ/





再制作・再上演はしばらく休みますが、活動を紹介するイベントは続けていく予定です。

4月21-22日は京都の「外」にて虹釜太郎さんとの共同企画を開催します。21日は「日本美術サウンドアーカイヴレポート」と題して、音や映像をまじえてサウンドアーカイヴの記録を話します。ゲストは川崎弘二さん。22日は「生録」レコードを聞く企画です。

詳細・予約はこちらから http://soto-kyoto.jp/event/180421-22/

このイベントについても追って報告します。

3月の日本美術サウンドアーカイヴ 2

3月25日には三鷹SCOOLにて「日本美術サウンドアーカイヴ──渡辺哲也《CLIMAX No.1》1973年」を開催します。この作品は当時「ときわ画廊」にて6時間かけて上演されました。

予約はこちら:http://scool.jp/event/20180325/



提供:伊藤純子 撮影者不明

《CLIMAX No.1》
オープンリールテープ、マイクロフォン、カセットテープ 1973年 個展「CLIMAX No.1」ときわ画廊(東京)


上の写真は渡辺さんの作品ファイルにあったものですが、裏焼きだろうというご指摘もいただいております(理由はまだわかりません)。観客は飲物を横においてリラックスして鑑賞していたように見えます。

残された資料にしたがい、今回の再演も同じ時間をかけて上演します。タイムテーブルはこちらです。

12:00-18:00 渡辺哲也《CLIMAX No.1》再演

 12:00-13:00 基本型の録音・再生
 13:00-14:00 第1次録音・再生
 14:00-15:00 第2次録音・再生
 15:00-16:00 第3次録音・再生
 16:00-17:00 第4次録音・再生
 17:00-18:00 第5次録音・再生

18:00-19:00 畠中実、金子智太郎によるトーク

19:00-20:00 渡辺哲也《EMULSION SEA》《WALL SEA》《コーヒーを飲む》上映

途中入退場は自由です。会場で飲物を販売しています。

会場には渡辺哲也さんの作品や渡辺さんが関わった展覧会などについての資料を展示します。70年代に美術と映画のあいだで活動していた渡辺哲也さんの活動をたどることができます。

3月の日本美術サウンドアーカイヴ 1

3月11日より「日本美術サウンドアーカイヴ──野村仁《音調、強度、時間を意識して、レコード(糸)を操作する》1973年」が南青山Art & Space ここからにてはじまります。今回展示する作品は、タイトルが作品のインストラクションになっている《音調、強度、時間を意識して、レコード(糸)を操作する》と、ヴィデオ作品《Rape-Blossoms, Devil-Fish, Iron-y》(1975年)です。



©野村仁

《音調、強度、時間を意識して、レコード(糸)を操作する》
種々の糸、ピアノ線、レコードプレーヤー 制作 1973年 「現代美術 '73-'74」アート・コア・ホール(京都)1974年


この作品は東京では初めての展示になります。野村さんにはレコード作品「HEARING」シリーズや、《‘moon’ score》にはじまる「score」シリーズをふくむ「聴覚映像」と呼ばれる作品群があり、そのうちの一作品です。展示会場で配布するリーフレットにはこの「聴覚映像」についての解説を掲載します。

11日には野村仁さんのトークイベントを開催します。「聴覚映像」の詳細についてお話しいただく予定です。前回までと異なり17:00-18:30の開催となりますのでご注意ください。

日本美術サウンドアーカイヴ 2, 3, 4月

明日から「日本美術サウンドアーカイヴ──高見澤文雄《柵を越えた羊の数》1974年」の開催です。会場ではリーフレットを配布、ディションを販売しています。初日夜はトークイベントを開催します。ぜひお越しください!


日本美術サウンドアーカイヴ──高見澤文雄《柵を越えた羊の数》1974年

日時 2月11日(日)〜2月17日(土)12:00-20:00(月曜休廊、最終日は12:00-17:00)
会場 南青山 Art & Space ここから https://cococara-minamiaoyama.jimdo.com/

展示作品
高見澤文雄《柵を越えた羊の数》(1974年)再制作 他

トークイベント
2月11日(日)19:00-20:30
会場 南青山 Art & Space ここから
入場料 1000円
予約ページ https://cococara-minamiaoyama.jimdo.com/日本美術サウンドアーカイヴ特設ページ
出演 高見澤文雄、畠中実、金子智太郎



また、サイトに日本美術サウンドアーカイヴの3-4月の企画を掲載しました。1月のイベント・展示にて行った3-4月の告知から1点変更があります。和田守弘さんの展示は4月8日から1週間になりました。ご注意ください。


日本美術サウンドアーカイヴ──野村仁《音調、強度、時間を意識して、レコード(糸)を操作する》1973年

会期 2018年3月11日(日)〜3月17日(土)12:00-20:00(月曜休廊、最終日は12:00-17:00)
会場 南青山 Art & Space ここから https://cococara-minamiaoyama.jimdo.com/

展示作品
野村仁《音調、強度、時間を意識して、レコード(糸)を操作する》(1973年)再制作
野村仁《Rape-Blossoms, Devil-Fish, Iron-y》(1975 年)

トークイベント
2018年3月11日(日)17:00-18:30
会場 南青山 Art & Space ここから
入場料 1000円
予約ページ https://cococara-minamiaoyama.jimdo.com/日本美術サウンドアーカイヴ特設ページ
出演 野村仁、金子智太郎



日本美術サウンドアーカイヴ──渡辺哲也《CLIMAX No.1》1973年

日時 2018年3月25日(日)12:00-20:00
会場 三鷹 SCOOL http://scool.jp/
入場料 予約2000円/当日2500円
予約ページ http://scool.jp/event/20180325/
協力 日本映像学会アナログメディア研究会

上演作品
渡辺哲也《CLIMAX No.1》(1973年)再演
渡辺哲也《コーヒーを飲む》(1975年) 他

レクチャー、トーク
出演 畠中実、金子智太郎



日本美術サウンドアーカイヴ──和田守弘《認識に於ける方法序説 No.Ⅰ SELF・MUSICAL》1973年

会期 2018年4月8日(日)〜4月14日(土)12:00-20:00(月曜休廊、最終日は12:00-17:00)
会場 南青山 Art & Space ここから https://cococara-minamiaoyama.jimdo.com/

展示作品
和田守弘《認識に於ける方法序説 No.Ⅰ SELF・MUSICAL》(1973年)再制作 他

トークイベント
2018年4月8日(日)19:00-20:30
会場 南青山 Art & Space ここから
入場料 1000円
予約ページ https://cococara-minamiaoyama.jimdo.com/日本美術サウンドアーカイヴ特設ページ
出演 畠中実、金子智太郎

日本美術サウンドアーカイヴリーフレット・次回の企画

Art & Space ここからで開催した「日本美術サウンドアーカイヴ──稲憲一郎《record》1973年」が無事終了しました。この展覧会では、稲憲一郎《record》(1973年)の再制作、稲憲一郎《immature plane 12-110》(2012年)、「精神生理学研究所」冊子をはじめとする資料を展示し、稲憲一郎《walking/staying》(1972年)カセットエディションを販売しました。

また今回もリーフレットを配布しました。

テキスト:
稲憲一郎「45年後の再制作――再び生み出されるもの」
金子智太郎「流動するものへの欲望――稲憲一郎《record》」

デザイン:川村格夫



日本美術サウンドアーカイヴの次回の企画は「日本美術サウンドアーカイヴ──高見澤文雄《柵を越えた羊の数》1974年」(「高」はハシゴの高)です。会場は同じく南青山の Art & Space ここから、会期は2月11日〜17日(月曜休廊)です。初日にはトークイベントを開催します。詳細はこちらからご確認ください。

日本美術サウンドアーカイヴ──高見澤文雄《柵を越えた羊の数》1974年
https://tomotarokaneko.com/projects/jasa/numberofsheep/


次回も再制作だけでなく資料、カセットエディション、リーフレットなどを取り揃える予定です。2月16日(金)20:00-21:30には、TPAM2018・TPAMフリンジプログラムとして「日本美術サウンドアーカイヴプレゼンテーション」を開催します。

日本美術サウンドアーカイヴプレゼンテーション
https://www.tpam.or.jp/program/2018/?program=fumio-takamizawa



また近日中に、これまで企画のなかで話した、日本美術サウンドアーカイヴの3〜4月の企画についても詳細を告知したいと思います。

日本美術サウンドアーカイヴリーフレット

1月7日の「日本美術サウンドアーカイヴ――堀浩哉《Reading-Affair》1977年」へのご来場ありがとうございました。このイベントでは、堀浩哉《MEMORY-PRACTICE (Reading-Affair)》再演(出演:関真奈美、馬場省吾)と新作、堀浩哉+堀えりぜ《わたしは、だれ?――Reading-Affair 2018》(出演:堀浩哉、堀えりぜ)の上演を行ないました。

また、上演の合間にこちらのリーフレットを配布しました。縦に長いです。

]

テキスト:
堀浩哉「《Reading-Affair》ーーその成り立ちについての覚え書き」
金子智太郎「波状の境界――堀浩哉《MEMORY-PRACTICE (Reading-Affair)》」
畠中実「日本美術サウンドアーカイヴ試論 堀浩哉のパフォーマンスにみる、テクノロジーを介した「作ること」の問い直し」

デザイン:川村格夫


日本美術サウンドアーカイヴでは毎回こうしたリーフレットを制作して配布する予定です。14日からはじまる「日本美術サウンドアーカイヴ――稲憲一郎《record》1973年」でも、稲憲一郎さんと僕のテキストを収録したリーフレットを配布します。また、上のリーフレットの見本も読めるようにしておきます。

上のリーフレットはまだ配布できる分が少しあるので、稲さんのカセットエディションを購入していただいた方にお渡しします。

日本美術サウンドアーカイヴエディション・TPAM2018・活動報告

日本美術サウンドアーカイヴエディション

1月と2月に開催する日本美術サウンドアーカイヴの展覧会(詳細 https://tomotarokaneko.com/projects/jasa/)では、Edition Cococaraと日本美術サウンドアーカイヴが共同制作したカセットテープのエディションを販売します。下の写真は制作中のものです。

稲憲一郎さんの展覧会では、稲さんが1972年にカセットテープに録音した未発表作品《staying/walking》を発売します。


高見澤文雄(「高」はハシゴの高)さんの展覧会では、《柵を越えた羊の数》のオリジナルカセットテープの一部をエディションにしました。


どちらも録音は40年以上前になりますが、コンセプチュアルかつノイジーで、ユーモアもある音です。展覧会では試聴できるようにしようと思っています。数量限定、サイン入りです。



TPAM2018 日本美術サウンドアーカイヴプレゼンテーション

日本美術サウンドアーカイヴとして、2018年2月10日から18日まで開催されるTPAM2018の「TPAMフリンジ」に参加します。

TPAM2018 日本美術サウンドアーカイヴ https://www.tpam.or.jp/program/2018/?program=fumio-takamizawa

プログラムは同時期に開催する「日本美術サウンドアーカイヴ──高見澤文雄《柵を越えた羊の数》1974年」(2月11〜17日、月曜休廊)と、2月16日(金)20:00-21:30に開催する「日本美術サウンドアーカイヴプレゼンテーション」です。プレゼンテーションでは活動の概要を音源や映像をまじえて紹介します。入場無料ですので、展覧会のついでにぜひご参加ください。



活動報告

Leonard Music Journalに共著論文が掲載されました。中川克志さんとの共同調査報告のまとめです。