冊子「Ambient Research vol.1.1」

 イベントからだいぶ日が経ってしまいましたが、冊子「Ambient Research vol.1.1」の販売を始めます。



内容はイベントで配布した冊子に少しの改訂を加えたもので、以下のとおりです。


「Ambient Research vol.1.1」

・金子智太郎「アンビエントの想像力を支えるシステム:アンビエントとテクノロジー
[抜粋]
「トゥープの議論をふまえてここで考えたいのは、アンビエントのエンドレス・ミュージック・マシンに結びつく想像力はどのようなものかということだ。この問題に答えるためには、アンビエントのシステムの特徴をさらにはっきりさせる必要がある。「人間は本当に必要か」では音楽と機械の関係だけでなく、タイトルからして、機械と人間の関係もまた問われている。そして、何人かのミュージシャン、アーティスト、例えばマリネッティルッソロ、パーチ、グレインジャーらは、人間の感覚運動能力の拡張、強化という観点から機械を理解していたようだ。機械の助けによって結果的により高度な人間が生まれるのか、それとも機械が人間に取って代わるのかについては意見が分かれるとしても。…」


デヴィッド・トゥープ略歴 
デヴィッド・トゥープ「人間は本当に必要か:サウンド・アート、オートマタ、音響彫刻」[要約] 
アンビエントとテクノロジー:ブックガイド


・虹釜太郎「なぜアンビエントを聞くのか」




 イベントで配布した版(vol.1)からの大きな変更点は、1) トゥープ論文抄訳→要約のみ、2) ブックガイドを10冊に限定して短い解説を添付、です。

 虹釜太郎さんのテキストはこれまでに発表されたもののなかでもかなり長い(15ページ)ものでしょう。バイオロギングからユーロパイオまで、ディストピアからサイレント・ダイアローグまで、取り上げるトピックは多岐にわたります。これまで虹釜さんが発表されてきた多くのテキストのエッセンスがはっきり見えてくる内容だと思います。しかも、きわめて批判的です。虹釜さんの批判的な文章はブログでも読めますが、このテキストには自分の考えを明らかにした上での建設的な批判という印象を受けました。アンビエントに関心のある方だけでなく、音を聴くという行為を反省しようとするすべての方に読んでいただきたい内容です。



 PDFファイルは600円、コピー冊子は900円です。冊子の購入希望の方は金子智太郎(tomotarokaneko@gmail.com)までメールでご連絡下さい。件名を「Ambient Research vol.1.1」として、本文に[氏名(フルネーム)]、[形式(pdfまたはコピー冊子)]、コピー冊子を希望の方は[購入冊数]、[住所]を記載してください。支払い方法を記載したメールを返信します。お送り戴いた情報は本冊子販売以外の目的には使いません。また、お問い合わせも金子まで。

 イベントに参加していただいた方には無料でpdfファイルをさし上げます。ご希望の方は件名を「Ambient Research vol.1.1」として金子までメールをお送りください。



 冊子の委託販売も検討しています。また、まだ計画段階ですが、次回以降も「アンビエント・リサーチ」は継続していく予定です。虹釜さんのテキストは連載という形をとっています。今後の予定については虹釜、金子のブログで順次発表していきます。